ブログ

AI時代におけるWEBディレクターの生存戦略とは~必要なのはディレクションスキルとAIスキルと「?」~

記事イメージ画像

皆さん、こんにちは。キャンビーザライトのUXデザイナー / WEBディレクター、高山です。WEB業界の皆さん、AIの進化を感じていますか?感じてるどころか振り落とされないように必死って感じでしょうか。私はそうです。

今回は、WEBディレクションにおけるAI活用について、最新事例を交えながら分かりやすく解説していきます。 「AIに仕事を奪われる…」なんて不安を抱えている方も、安心して読み進めて下さいね。

この記事を読めば、AI時代を生き抜くWEBディレクターに必要なスキルが分かります。あとちょっと安心するかもです(言い過ぎ)。

WEBディレクションの現場におけるAIのインパクト

早速ですが、最近のAI技術の進化は本当に目覚ましいですよね。 WEBの世界でも、AIは様々なタスクを効率化してくれる頼もしい相棒になりつつあります。

例えばFigmaAIを用いた設計やデザインタスクの効率化だったり、GitHub Copilotが条件にあった最適なコードを提案してくれたり、画像生成AIがバナーを制作してくれたり、文章生成AIがSEOに強い記事や広告テキストを書いてくれたり…。と、枚挙にいとまがありません。

AI時代だからこそ重要なのは、人間ならではのディレクションスキル!

ここまで聞くと、「もしかしてWEBディレクターの仕事もAIに奪われちゃうの…?」と不安に思う人もいるかもしれません。

確かに、AIはWEBディレクターの領域にある多くの作業を効率化してくれます。 しかし、だからといってWEBディレクターの仕事がなくなるわけではありません。

むしろ、AI時代だからこそ、人間にしかできない高度なディレクションスキルが重要になってきます。

AI時代に求められるディレクションスキルとは?

ではどのようなスキルが求められるのでしょうか。具体的に見ていきましょう。

プロンプト作成能力

AIは万能ではありません。そこで、AIに適切な指示を出す「プロンプトエンジニアリング」のスキルを向上することで、より質の高いアウトプットを得ることが可能になります。例えば、「ブログ記事を書いて」ではなく、「40代男性向けのフィットネス系ブログ記事を、見出し3つ、各500字程度で、SEOキーワードは〇〇を含めて書いて」というように具体的に指示することで、より質の高い成果物を得られます。ホントはもっと違う書き方もありますが、それは別の機会に。

AIツールの選定と使いこなし

数多くのAIツールの中から、プロジェクトに最適なものを選び、使いこなす能力も求められます。例えば、文章生成ならGPT-4o、画像生成ならMidjourney、音声合成ならElevenLabsというように、目的に応じて適切なツールを選択し、それぞれの特性を理解して使いこなす必要があります。

企画力・提案力・編集力

AIは過去のデータに基づく最適解や中央値を導き出すことは得意ですが、まだ何もない状態から全く新しいWebサイトやサービスを生み出すような斬新なアイデアを出すことは苦手としています。例えば広告文などの提案なども瞬時に数多く出せますが新奇性の高いものは出てきません。そのため、それをたたき台にした新しい企画立案能力や提案力、もしくはそれらから最適なものをキュレーションする編集力が必要となってくるんです。

コミュニケーション能力

WEBディレクターは、クライアントやデザイナー、エンジニアなど、様々な人とコミュニケーションを取りながらプロジェクトを進めていく必要があり、AIでは代替できない領域です。AIに適切な指示を出すためには、プロジェクトの目的や要望を正確に理解し、それを明確な言葉で表現する能力が必要不可欠です。

戦略立案能力

AIは確かに多くのタスクを効率化してくれますが、全体的な戦略を立てるのは依然として人間の仕事です。WEBサイトの目的や、ターゲットユーザーのニーズを深く理解し、それに基づいた戦略を立てる能力は、AIには真似できない人間ならではのスキルなんです。

倫理的判断力

AIの使用には倫理的な配慮が必要です。著作権の問題や、AIが生成した内容の責任の所在など、様々な倫理的判断が求められます。これらに対する深い理解と判断力が必要になってきます。

国語力の重要性

さて、ここまでつらつらと書いてきましたが、私が最も重要なスキルと考えているものがあります。それは見出しに既に書いてますが、「国語力」です。

これまでにあげてきたスキルの中で、横串でベースになるものが国語力なんですよね。仕事相手がAIだとしても、チームメンバーだとしても、自身の意図を正しく伝えるためには、論理的思考力や表現力、文章力といった国語力が重要になってきます。これ、文系の復権と言ってもいいんじゃないですか?

国語力をあげるためには

さて、じゃあどうすれば国語力なんて上がるんだって話なんですが、まずはシンプルにインプットとして読書はいかがでしょうか。多くの書籍を読むことで言葉の選び方や表現方法が身につきます。様々な著者や登場人物の考えに触れることで、コミュニケーション能力があがることも請け合いです。文章の書き方を教えてくれる書籍なんかも巷には溢れています。

さらにブログやSNSなどで文章を書いてアウトプットしていきましょう。そうすることで様々なフィードバックを受けることが可能になり、自身の弱点を理解して改善できるようになるでしょう。Backlogなどのタスク管理ツールや、Slackなどのチャットツール、会議のアジェンダ作成なども、書き方を意識することで、よりコミュニケーションが効率化されていくのではないでしょうか。

まとめ:AI時代を生き抜くWEBディレクターになろう!

今回は、AI時代におけるWEBディレクションに必要なスキルについて考察しました。

AIはWEBディレクターにとって、脅威ではなく、むしろ業務効率化や質向上を実現するための強力なツールです。 大切なのは、AIの特徴を理解し、人間ならではのディレクションスキルと組み合わせながら、AIを最大限に活用していくことです。

AI時代でも、WEBディレクターの仕事は決してなくなりません。 むしろ、AIを駆使することでさらに創造的でやりがいのある仕事へと進化していく可能性を秘めていると言えるでしょう。

AIはとても大きな革命なので、つい身構えてしまいがちですが、私たちはこれまでも様々な技術革新と世界の変化に日々向かい合っています。さあ、皆さんもAIスキルを身につけて、AI時代を生き抜くWEBディレクターを目指しましょう!

  
     

YOICHI TAKAYAMA

CEO/DIRECTOR

情報設計及びサービスデザインが大好きなWEBディレクター兼バンドマンです。 京都外国語大学外国語学部日本語学科卒。卒業後に上京し、システム開発会社を経てセガサミーグループに入社。コミュニティサイトやサービスサイトの企画立案、アクセス分析、ディレクション業務に従事した後、株式会社キャンビーザライトを設立。設立後は、大小様々な会社のWEB制作やプロジェクトマネジメントを請け負いつつ、ライブ情報共有サイト/アプリ、音楽系動画マッチングアプリ(ベトナム展開)、Vtuberファン向け番組表サービスなどをこれまで自社サービスとして提供、スペシャルティコーヒーのサブスクリプションサービスPost Coffeeの立ち上げに参画など、その活動は多岐にわたる。