この記事は、海外旅行好きの私が体験に基づいて出会い系アプリについて書いたものです。
先日起こった、カナダ留学生殺人事件。私自身、彼女と同じ30歳から、語学留学をしたり、海外一人旅をするようになったので、行方不明の報道がされた時から、他人事とは思えず、とても心配していました。
カナダにはまだ行った事がないのですが、バンクーバーは、治安も良く、住みやすい都市ランキングにも選ばれるような素晴らしい街だという認識です。IT企業などのスタートアップも多く、若い人の活躍できる場も用意されていますし、ワーホリなどでも人気の都市です。それだけに、驚きを隠せない事件が起こってしまい、本当に残念でなりません。
そんな中、カナダ在住で、この事件でも情報提供の協力に携わっていた方のブログを読みました。
バンクーバー日本人留学生の事件に思うこと
http://d.hatena.ne.jp/shinobu2go/touch/20161001/1475363749
とても優しい文体で、心に響きます。男女問わず、特に海外へ行かれる方は、ぜひ一度目を通してほしいと思いました。
※今回の事件が、直接出会い系アプリと関係しているわけではなく、「留学生の間での出会い系アプリについての認識が心配になった」という記事内容の引用からの考察となりますので予めご了承ください。
出会い系アプリは世界のスタンダード
なんで、こんな話をしたかというと、上記の記事内で、出会い系アプリについての警告がされていたからです。
ブログ主のshinobu2goさんは、今回の事件で、情報を集めている際、留学生たちの間で、安易に出会い系アプリを使用して、信用できる人物かわからないうちに二人きりになる事に、あまりにも無防備な人が多いのではないか?と警笛を鳴らしています。
あなたがこの英語圏で英語を話しているとき、
あなたの判断力、判断基準は
日本語を話している時のそれとは違ってくるものです。
自分は変なやつにはひっかからない、
ちゃんと気づけるっていうあなたのいつもの判断力、判断基準は
日本語を話しているときのもの。英語を話しているときは正しく操作してない、
それをどうか知っていてください。自覚していてください。わたしはある程度は流暢に英語を話すようになったけど
そうなった今でも英語を話す自分に余裕があるとは思ってません。特に知り合ったばかりの人とは背伸びして話してます。
良い印象を持ってもらいたいと思う場面ならなおさらです。
バンクーバー日本人留学生の事件に思うことより引用
http://d.hatena.ne.jp/shinobu2go/touch/20161001/1475363749
いや、ほんと全くその通りですし、わからないなら使うなよ!と私も言いたいところですが、出会い系アプリは確実に一般化しているという事実もあります。
その出会い系アプリの代表格は「Tinder(ティンダー)」だと断言して間違いないと思います。
日本での知名度は海外に比べると今ひとつのようですが、世界でどのくらい有名かというと、ポケモンGOがヒットした時のニュースでは「あのTinderを越えるダウンロード数!」と比較に使われるアプリだったり
[blogcard url=”http://jp.techcrunch.com/2016/07/15/20160714pokemon-go-installed-on-more-devices-than-candy-crush-linkedin-lyft-tinder-more/”][/blogcard]
イギリスではEU離脱の投票呼びかけに使われたりするくらいのごくごく一般的なアプリなのです。
[blogcard url=”http://forbesjapan.com/articles/detail/12634″][/blogcard]
あまりにもメジャーなので、詳細な利用方法は割愛しますが、アプリ自体はとてもシンプルで使いやすく、Facebookとの連携、スワイプでサクサクと相手を選べる楽しさや、マッチしても会いたくなければ、そのままにしとけば良いし、メッセージだけで終わりにしたって、別に良いというシンプルさも人気の秘密。とてもライトに使えるように上手く設計されていると思います。
※アプリ研究の為、弊社代表の高山と一緒にトライしたのですが、男性側はマッチ率が低いような気がします。(あ、それは高山だか…ry)
実際にTinderで出会ってみた
ということで、少し前の話になりますが、実際にTinderを使用してマッチした外国人男性とコンタクトを取って会ってみた話をしたいと思います。
Tinder研究は、今年の3月あたりの話で、そのころの男性利用者は、ほぼ外国人でした。もしくはWEB業界の日本人が多かったように思います。私の目的はもちろん出会いではなく、アプリ研究という謎の使命感でしかありませんが、マッチするとそれはそれで結構うれしいもので、開始から数時間で色々メッセージをもらう事ができました。
いただいたメッセージは以下のようなものです
- 『旅の途中でちょうど今東京にいるんだ。これから、一緒に飲みに行かない?』
- 『プロフィール写真の君は美しいね!本当の姿も見てみたいな』
- 『はじめまして!仕事は何してるの?どこに行けば君に会える?』
- 『君みたいなアーティスティックな人はココ(Tinder)にはいないよ。是非会って話をしてみたいな』
…まぁ、定説ですが、日本人男性のアプローチよりも、フレンドリーで、ストレートかつ好意的な表現力に圧倒されます。さらにスマートな人は、最初からガツガツすることはなく、紳士的に自分の仕事や、環境を述べた上で、私に対してのさりげないフォローもしつつ、良い具合のところで「会って話をしてみないか?」と「提案」してきます。素晴らしい展開能力です。
私は、こう見えましても既婚者ですので、最初にプロフィール欄に結婚している事、友達を作る為だけにTinderをやっている事をアピールしておきました。
この部分を読み、メッセージでアクションしてきたのはこんな感じでした。
- 『僕もワイフがいるから、大丈夫!』
- 『僕も友達が欲しいだけだから、結婚しているのは全く問題ないよ!』
- 『結婚なんて辛いだけだろ。君もあと10年したら僕の気持ちがわかるようになるよ。』
- 『結婚してるのにTinderをやるなんて君はバカなんじゃないか?信じられないよ。不愉快だ。』(もしかしたらこの人が唯一の常識人なのかもしれない)
みんなそれぞれの反応をするのですが、英語圏ではない人の英語や、ネイティブのラフな英語などをテキストで見るのは、確かにとても興味深いし勉強になります。そんな中で、のらりくらりと返事しながら、2週間くらいやりとりが続いたオーストラリア人の年下の男性と会ってみる事になりました。
私たちはTinderに何を求めているのか?
最初にことわっておくと、彼も既婚者で、日本人の奥さんがオーストラリアに住みたくないって理由で、日本でプログラマーをしている人でした。
同じような職種なので、実はアプリの研究でTinderをやってみていると告げたところ、面白がって話を聞いてくれたので、しばらくやりとりした後、会う事になりました。
待ち合わせ場所に現れた彼は、ひょろっと背の高い「あープログラマーっぽいね」っていう感じの人でした。
日本語も堪能なので、英語と日本語を織り交ぜつつ、2時間くらいカフェで色々聞いてみました。
彼が教えてくれたのはこんな事でした。
結局みんなTinderに集まっている。
彼曰く、何個かの出会い系アプリを行ったり来たりするそうなのですが、Tinderが一番登録数が多いから、結局一番使うとの事。
他のアプリは必要ないのでは?と思うのは私だけでしょうか。(後日、他の外国人にも聞いてみたところ、そいつも何個も出会い系アプリを入れていました。何故なんだろう?)
どこに行っても女の子はアジア人が多い
日本に限らず、ヨーロッパやアメリカ、オーストラリアでTinderを開いても、アジア人の女性の登録数が多いとの事。
もちろん、全部が日本人でがないという事でしたが、英語圏以外の国の人が集まっているという事でしょうか?
正確な理由はわかりませんが、もしアジア女性が本当に多いのであれば、無料で英語を教えてもらおうと思っている人が多いのかなぁ?という仮説も浮上ます。
英語を教えてほしいと良く言われる
出会い目的よりも、英語を教えてほしいと言われる事の方が多いらしいです。
彼はそんなに嫌じゃないと言っていたけれど、実際、Tinderのプロフィール欄に「俺はイングリッシュ・ティーチャーじゃないよ!」ってわざわざ書いてる人もいるくらいだし、それだけ出会いの場に英語勉強を求める女性が多いという事なのかな?と思いました。
Tinderが悪なのだろうか?
結論なのですが、実際アプリを使用してみて思ったのは、ものすごく当たり前ですが出会いを求めている人が多いという事ですね。
つまり、みんな楽しく遊べる人を求めているわけで、英語の勉強の為に自分を使ってほしくないし、友達とはいえ、延長線上には性的な目的があってもOK!って軽いノリの人の方が多いのです。強い意思表示をしているつもりでも、相手に伝わっていないという事もありますので、冒頭で紹介したブログの警告をしっかり理解した上で、アプリの使用ができる人でなければ、私はオススメできないと感じました。
アプリ自体の認知度が高くなればなるほど、注意力も薄くなります。『そんなつもりじゃなかったのに…』『ただ英語の勉強がしたかっただけなのに…』みたいなとても純粋な気持ちで出会い系アプリを利用していると、相手との距離感が本当に正しいかどうかの判断を間違えた時に、事件や事故につながりやすいのではないかと推測できます。
上記にあげた私に送られてきたTinderのメッセージを見ても、全てがあやしいと思えるような人でなければ、私はやはり、安易なアプリの使用をやめた方が良いのではないかと思います。特に日本語が話せない外国人や、甘い言葉で「英語の勉強一緒にしよう!」などという奴ほど気を引き締めて対応するべきです。
ただ、あなたがもし関係を持つ事もいとわないとなった場合、相互の理解があれば、とても楽しくできるのではないかと思います。1対1で会う前に、色々戦略を練ってみたり、はたまたLINEなどでもっと交流してみてから会ってみたり、やりかたは色々だし、アプリ自体を全否定する気にはなれませんでした。
ただのアプリ考察のつもりが、ついつい気持ちが強く出てしまいました。。すいません。
その後
私の場合は、その彼とも一度会ったあとは、特に何もなく、向こうから連絡があるわけでもないです。結局そんな彼でも「何か」を期待していたんだと思いますし、私もそれに答えられない以上、追いかけるつもりもありません。
これも一つの「出会い」と言えるのかしら?
本当に大切な出会いって、そう簡単には見つからないものですよね。