弊社がベトナムを目指す理由

こんばんは。株式会社キャンビーザライトの高山です。

最近、人とお会いするときに、私のFacebookなどを見てくれてる方から「なんでベトナム行ってんの」と聞かれることが増えてきて、なんかうまく整理して説明しきれてないんじゃないかという気がしてきたので、一度ブログにまとめてみます。裏目的としては興味をもって弊社にCTOとしてジョインしていただけそうなエンジニアさんを紹介してもらいたいって感じです。

簡単に言うと、ベトナムを足がかりに東南アジア全体に展開する音楽系アプリを立ち上げるために、現地を見たり、人とお会いするために足を運んでいます。音楽系アプリって書いたタイミングで、またそんなことやろうとしてんのか、って思ったあなたは私と結構付き合い長いかもですね。今後とも宜しくお願い致します。

この「なんでベトナム行ってんの」というご質問は2つに分解できます。

  1. 1.なぜベトナムなのか
  2. 2.何を目的として行っているのか

この分解した疑問への回答としては、冒頭の回答では1.の疑問に答えられていません。なので、1.なぜベトナムなのか、への回答をつらつらと書かせていただければと思います。しばしお付き合いいただければ幸いです。

回答内容を大きく分けると、成長市場であること、ネットサービスと音楽が大好き、熱気の3点がその理由です。

ベトナムは世界ナンバーワンの成長率


まずは成長市場というところ、いわゆるASEANは成長市場として最も注目されている場所であることはみなさん異論のないところだとは思いますが、その中でも抜群の安定性と成長率を誇っているのがベトナムです。

人口は約9200万人、そのうち15歳以上、29歳未満の若者人口は2338万人、国民の25%以上が若者です。ちなみに同じ年齢層の日本の人口は1704万人、国民全体の13%程度です。人口は増加を続けており、かつまだ若い層が多いので、人口ボーナスはこれからだと考えていいでしょう。

経済的にも年6%の成長を続けており、ボストン・コンサルティング・グループの試算では、2020年には国民の3人に1人が中間層・富裕層になるとのこと。



さらに世界4大会計事務所かつ最大級コンサルティングファームであるプライスウォーターハウスクーパースは2050年までの経済レポートの中で、ベトナムがGDPで世界20位、イタリア・カナダ・スペイン・オーストラリアを超え、成長率ナンバーワンがベトナムであることを明言しています。 The Long View How will the global economic order change by 2050?

また、社会主義で一党独裁の状況であることから、よくも悪くも政治的には安定しており、ゲームのルールが抜本的に変わるリスクは他の東南アジア諸国と比べるとかなり低いと言えると思います。

さらにインターネットの環境整備は行き届きつつあり、去年の後半からは3大通信会社のViettel、VinaPhone、MobiFoneが主要都市でLTEサービスのトライアルの展開を始めています。また日本と違い、様々な店舗でFreeWi-Fiが基本のサービスとなっており、特に主要都市ではインターネット回線に困ることはほぼないと言ってよさそうです。その状況が後押ししているからか、モバイルインターネットユーザー数は約3240万人、モバイルSNSのアカウント数は2400万件を数え、50%以上の人々が一日2時間以上モバイルからインターネットを利用しています。

またこちらにいると中々見えてきませんが、ハノイの中心部やホーチミンなどは、道路状況などのインフラ整備はまだまだではあるものの、国内・海外資本がかなり入ってきている状況なので各商業施設などは非常にきれいで、入っているテナントも日本と遜色ありません。代官山・恵比寿レベルでおしゃれなカフェなどもあります。と思ったら、その辺の道端で魚さばいてるおばちゃんとかもいるんですが(笑

ベトナム人はネットと音楽が大好き


ベトナムの人は音楽がめちゃめちゃ好きです。

ある調査結果によるとベトナム人の実に61%が毎日音楽を聴きます。輸入レコード屋さんなどがほぼない状況ですので(海賊版CD売ってるとこはある)、大体はパソコンかスマホで音楽を聴いている人が最も多いようです。

もしかしたらあの多数のバイクでカオスになってる交通状況を見たことがある方もいらっしゃるかもですが、あのバイク乗りの29%は音楽聴いてます。危ないよ!

出典:ベトナム人の音楽視聴に関する調査

好まれるジャンル、人気のあるジャンルはV-PopというK-Pop調の国内の音楽、K-Pop、ビルボード的な欧米の音楽が人気です。ZingというiTunesのような現地で人気の音楽サイトがあるのですが、こちらのチャートもその3種類であることからも人気度が伺えます。

また下記は現地視察で実際に見てきた内容と印象です。

  • – ホーチミンには複数のクラブがあるが、週末には多くの若者で賑わっている
  • – 路上でカラオケ的なパフォーマンスなども行われていて投げ銭も集まる
  • – アコースティックギターを持って公園で歌う若者の姿も散見される
  • – アコギを担いでバイクに乗っている人がイケてるとされているらしい
  • – 家でカラオケを楽しむ家庭も多く、タクシーの運転手なども普通に大声で歌いながら運転
  • – アンダーグラウンドではヒップホップやハードコア、エモなども勃興してきている
  • – バーやカフェで生演奏があることも多いがライブハウスなどは非常に少ない
  • – 一人でできて、かつ仕事に繋がる場合もあるのでDJ人口は一定数あり
  • – 逆に一人でできず、かつあまり流通していない楽器が必要なバンドは少ない

経済が安定し、収入も上がり続けている状況なので、ベトナム人の消費意向は文化・娯楽へと向かいつつあります。ただ、他方で娯楽として普及しているものはまだまだ少なく、それを取り上げている特化型メディアなどもありません。そのため、ベトナムの人々がSNSを始めとするネットサービスやゲームアプリに傾倒するのは自然な流れであったと思われます。日本のように多様な娯楽の選択肢がベトナムで提示されるまでにはまだまだ時間がかかるであろうことは否めません。ただ、音楽に関して言えば、情報経路としてYouTubeやFacebookなどが既にインフラ化しているため、今後は様々なジャンルの音楽が普及・定着していくことが想定されます。ただし、その他の文化・娯楽と同じくキュレーションされた引用元はあまりないのが現状です。

ちなみに最近流行りの衣食住以外の娯楽は映画とボーリングだそうです。日本では70年代に流行ったものですが、それが現代のインターネットと同居してるのは面白いですね。

フロンティアならではの熱気

路上で始まったK-POP調のライブに群がる人々。この後また通ったら、おばあちゃんがマイク奪って歌ってて、それをみんな聴いてた(笑

実はここが一番の理由かもしれません。多分に情緒的な話になりますが、街も人もとにかくポジティブで熱いです。そのポジティブさ、熱さ、大らかさ、フロンティア感に心を思い切り掴まれ、ここで勝負してみたいと思いました。

先程書いたとおりまだインフラ的には行き届いているわけではないですし、社会の構造的な問題も山積みです。それでも街に出て人を見たり話したりしていても、悲観的な雰囲気は全くありません。これは是非一度現地に足を運んで感じてみて欲しいのですが、戦後や高度経済成長期の日本に、インターネットが普及しているというと、そのポジティブ感と勢いが多少は伝わるでしょうか。

ただ、政府の統制や今までの経済的な問題により、今まで目が向いてなかった文化や娯楽への消費意欲がすごい勢いで増してきているものの、それを受け止められる程には文化や娯楽(エンタメと言い換えてもいいですね)はまだ普及していません。そのため、それらへの渇望具合は他国の比ではないように見受けられます。

前回の出張時に、ハノイのライブハウスrec roomさんのご協力でアンダーグラウンドシーンのミュージシャンにユーザーインタビューを行いました。ヒップホップシーン及びハードコアシーンのキーマンやそのコミュニティのみなさんにお話を伺えたんですが、みなさんすごく熱意をもって自分たちの考えや状況、サービスへの印象を話してくれて、完全にその熱に当てられました。 当てられました。

彼らの話は、ベトナムの音楽コミュニティの状況は、インターネットが普及する前の日本に近い印象でしょうか。現状は、情報や人脈がまだまだ横につながらない状況で、みなそれぞれの立ち位置で、もっといいものを作る、もっと大きなコミュニティを、と熱意をもって頑張っている状況なので、まだまだプレイヤーも多いとは言えません。そういう意味では、情報の少なさや分断された状況は日本におけるそれぞれのジャンルの勃興期の状況に似ていると感じました。ハードコア不法集会やさんぴんキャンプ以前の状況というか。ただ水面下では少しづつではあるものの確実に成長しているのは間違いありません。彼らの熱意やポテンシャルを考えると、そういったイベントや音楽を軸に人が繋がれる仕組みなどがあれば、一気に成長する予感を感じずにはいられません。

余談ですが、あるラッパーの方にEDMやK-popばかりが流行ってる状況どう思う?という質問を投げたところ、俺は好きじゃないけど好みは人それぞれだしいいんじゃないかな、俺は全てのクリエーターをリスペクトしてる、って趣旨の回答があり、大人や…!って思っちゃいました。



前回の出張の最後に、現地のバンドがアメリカやシンガポールのハードコアバンドを呼んで開催したイベントを観に行ったのですが、バンドと沢山のオーディエンスがともにすごい熱量でイベントを盛り上げていました。おっさん的には、自分の青春時代である90年代の日本の熱さを思い出し、この勃興期のベトナムで音楽コミュニティの成長を感じたい、そこで何かしたいと私に思わせるには十分以上のイベントでした。



最後に

結局はなんでベトナムなの?に一言で言うと、「確実に面白そうだから」になってしまうな、とここまで書いてから気がつきました(笑

ただ、事業として成功させないと何も面白くならないので、まだここでは詳しくは書けないのですが、みんなが名前を知ってるような会社や完全に信頼できるルートでご縁があった現地のみなさんと色んな組み方を検討させていただいてます。サービスローンチの際には是非みなさんのお力をお借りできればと思います。

新しい何かが芽吹きつつあるベトナムでのチャレンジに興味をもって、CTOやりたい!って言ってくれそうなエンジニアさんをまずはご紹介いただけると嬉しいです…!!
TAKAYAMA

WRITER: YOICHI TAKAYAMA

CEO/DIRECTOR

真面目が取り柄のディレクターです。 好きな言葉は「おまえが長く深淵を覗くならば、深淵もまた等しくおまえを見返すのだ。」です。

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