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タイの音楽事情を現地で見て聞いてきました。その2

onyx

若干タイトル変わってますが、ご勘弁を…。

前回の記事はこちら。

タイの音楽事情を現地で見て来ました。その1

バンコク RCA(ロイヤル・シティ・アヴェニュー)

二日目はまずバンコクで一番盛り上がるというRCAという通りを見て来ました。

ここは色んなクラブやライブバーがあり、週末ともなればたくさんの人で溢れかえるそうです。

RCA入り口からしばらく歩いたら出現するライブバー
RCA入り口からしばらく歩いたら出現するライブバー

ちなみにこちらのお隣もライブバーです。隣接して音が多少混ざってもあまり気にしないみたいです。

クラブ ROUTE66

この日はその中でも最大かつドレスコードが比較的ゆるいという話のROUTE66に行ってきました。

ROUTE66

住所:29/33 – 48 Royal City Avenue Building, Soi Soonvijai, Rama 9 Rd., Bangkapi, Huay Kwang, Bangkok 10310

http://www.route66club.com/

ドレスコード?と思った方もいらっしゃるかと思いますが、あるんです、ドレスコード。

例えば日本でなら許されそうなオシャレサンダルとかハーフパンツはこの店の隣にあるONYXではアウトです。

高めの雰囲気を売りにしてるので入れてもらえません。

ROUTE66でもハネられたら嫌なので、念の為にスニーカーで行きました。

route66

で、無事入れました。

ここも前日にいったDEMOと同じく、メインのフロアには机が立錐してるスタイルで、バンコクっ子や旅行者がガンガン飲んでました。

3つにエリアが分かれていて、メインでEDMと海外POPS、少し小さめのフロアではEDM、その隣に若いバンドがライブをやってるステージという形です。

route66_live

ライブエリアにはタイ人しかお客さんいませんでした。

フロアがあるわけではなく、テーブルとソファが置いてあり、お客さんはゆったりとライブを楽しむ感じです。

route66-mid

小さめのフロアにはテーブルは置いてなくて、ドリンク片手にちょっと踊りたい人はこちらに流れてきてました。ただ、お客さんは少なかったです。

route66_main

んでメインフロアに関しては、ボトルでお酒を買った人がテーブルをキープできるようで、それ以外の人は、バーカウンターの前やDJブースの前の狭いスペースで踊ってました。

その場にいた人に話を聞いてみました

ドイツ人の女性二人
正直すっごい違和感あったので、隣で踊ってた白人の二人組に話しかけて、どこから来たの?この形って普通?って聞いてみたら、ドイツから来たけどこれはクレイジーだ、踊りにくいしって言ってました。ちなみにドイツだからってみんながテクノ好きなわけじゃない、とも教えてくれました。ドイツではテクノってメジャーなのかと思ってた…。

韓国人の男性二人
更に逆サイドで踊ってたコリアンの若者に聞いてみたら、小さいフロアの方がテーブルないから踊りやすいね、って話してました。やっぱ違和感あるのは私だけじゃなかった(笑

タイ人の女性二人
んでその後、タイ人の二人組に話しかけて聞いてみたら、タイでは大体この形で、基本的には飲みに来てるんだから全然普通、とのことでした。要はクラブというか飲み屋の延長なんですね。不思議。

ちなみに、この日(火曜日)も2時の閉店までお客さんはいっぱいで、みんな明日仕事しないの?って聞いたら、8時半から仕事するよ、とのことだったので、タイ(というかバンコク)の人たちはタフだなー、遊ぶの好きなんだなー、と変に感心してしまいました。

隣で東アジア人の一団がタイ人をナンパしようとしては撃沈してて、まあ飲み屋って考えたら、声かけられたらうざいよね、とも思ったけど、基本的にはチャラいハコだというのは次の日に判明しました。単にその人達がモテないだけだった。

閉店前にライブエリア覗いたら、違うバンドだけどギリギリまでライブやってたので、すごいな、と…。

自分に置き換えて、もし平日のその時間にライブやれって言われたら流石に躊躇するなー。

あと、日本に帰ってきてから思い返してみると、そもそもこういうクラブ的な文化とライブ文化が同じ場所で共存してるってすごいことだな、と。しかも平日に。私が知ってる限りでは日本でこういう形で共存してるのはかなりレアな企画だと思います。ライブの合間にDJとか、DJイベントでちょっとだけライブとかはありますけどね。フェスぐらいかなー。もし、日本にもあるよ!であれば情報欲しいです。

帰りは折角なのでバイクタクシーに乗りました。ノーヘルでバイクの後ろに乗るのは青春っぽくて気持ちよかったんですが、途中で移動版飛田新地みたいなとこに連れてかれかけてびっくりしました(笑。

断ったらちゃんとホテルまで送ってくれましたが。

ZUDRANGMA RECORDS

三日目は、夕方からアポがあったので、昼間にレコード屋さんに行きました。

ZUDRANGMA_RECORDS
味わい深すぎる佇まい…!

ZUDRANGMA RECORDS
住所:ZudRangMa Records H.Q. Sukhumvit 51, Bangkok.

http://www.zudrangmarecords.com/

こちらは事前にちょっと調べてて、今回絶対見ておきたい場所のひとつでした。

タイやその他アジアの昔の音楽、スカ・ロックステディ・ファンク・ソウルなどのリイシューものをメインに取り扱ってるレコード屋さんです。

寡聞ながら知らなかったんですが、一時期日本でもタイの音楽って話題になってたんですね。
ソトコトのサイトに載ってたり、日本でイベントやったりもされてたようです。

https://www.sotokoto.net/jp/radio/?id=6

折角なのでレコードを買いました。

records-that-i-bought
パンチが効きすぎてるジャケ

昔のパキスタン映画のサントラと昔のタイのLUK THUNGというジャンルのコンピレーション。

前者はディスコを曲解したチープかつディープな一品。後者は夢に出てきそうなぐらいに胃にもたれるサイケでヘヴィーなロックを聴かせてくれます。

弊社で聴けますのでご興味のある方はお立ち寄りください。

お店の人に聞いてみたタイのインディーズ周り

inside2

タイでは音楽の扱いというか状況ってどんな感じかと見に来たんだと話したところ、店員さんが少し話してくれました。

とりあえず私が行った二軒のクラブはチャラい、と。あんなところ行ったのか、あんなとこは音楽を聴くとこじゃないとのことでした。ボロクソ言うなぁ(笑

ROUTE66ではタイのバンドが演奏していたが、この店でも取り扱ってるようなインディーズバンドの数は多いのか、みんなどこで演奏してるんだ、と訊ねたところ、

  • 母数は少ないが増加傾向にある
  • ライブハウス的なものはないので、スタジオやバーでライブをしている。
  • ここで取り扱ってる(上記の)ような音楽をやるバンドも多い

ロック系は?と聞いたら、俺はロックを全く聞かないからわからない→お前好きだろ、ともう一人の若い店員さんに振ってくれました。

  • 若い人たちに人気があるのはポストロック
  • タイのバンドもそういう音楽をやる、聴く人がどんどん増えている
  • とは言え、タイのポップスが好きな人や、EDMなどの音楽が好きな人よりは少ない。

ちなみにこの店にタイ人は買いに来たりするのか、と訊くと、

  • タイ人もたまには来る
  • 基本は外国からの旅行者がほとんど。日本からも来るよ。

とのことでした。

今日その角でポストロックのライブあるよ(後で見たらファンクバンドだった)、とかもう少し話してからお店を離脱。すごく丁寧にお話を聞かせていただけました。ありがとうございました!

その角のスタジオ
その角のスタジオ。全然Specializedされてない笑

お話聞いて、もしかして観に行くとこ間違ってたかな、という気がしなくもなかったんですが、実際に盛り上がってるとこ観れたしということで自分を納得させました笑

生活してみて変わったバンコクの印象

まずは3日間バンコクを見たんですが、まだ道路がガタガタとかインフラが整ってないとこや、たくさんの屋台のような荒いとこもあるとはいえ、行く場所によっては相当洗練されてて、多様性を含みつつ街として成熟しつつある印象を受けました。

見て来たクラブなどはもちろんのこと、サードウェーブコーヒーのお店とか、観光客向けではありますがめちゃめちゃきれいなショッピングセンター、そこかしこにあるビアバーなど、行く前のイメージを覆されることしきり。

表参道レベルでオシャなサードウェーブのコーヒー店
表参道かよ!ってレベルでオシャなサードウェーブのコーヒー店

こういった、人々の生活の幅が音楽の楽しまれ方の多様化にもつながってるのでは、という気がしました。

次回はバンコクから離れて、タイ第2の都市チェンマイと(間にベトナム挟んでから行った)バックパッカーの聖地、カオサンロードの雰囲気などについて書こうと思います。

  
     

YOICHI TAKAYAMA

CEO/DIRECTOR

情報設計及びサービスデザインが大好きなWEBディレクター兼バンドマンです。 京都外国語大学外国語学部日本語学科卒。卒業後に上京し、システム開発会社を経てセガサミーグループに入社。コミュニティサイトやサービスサイトの企画立案、アクセス分析、ディレクション業務に従事した後、株式会社キャンビーザライトを設立。設立後は、大小様々な会社のWEB制作やプロジェクトマネジメントを請け負いつつ、ライブ情報共有サイト/アプリ、音楽系動画マッチングアプリ(ベトナム展開)、Vtuberファン向け番組表サービスなどをこれまで自社サービスとして提供、スペシャルティコーヒーのサブスクリプションサービスPost Coffeeの立ち上げに参画など、その活動は多岐にわたる。