コンテンツ東京レポート【後編】

後編は、セミナーの一部紹介とブースで体験したことを書いていく。

VRライブの可能性

前編であったノムちゃんがアーティストとして目指せるのではという話から派生して出てきた内容だ。
VRライブ、つまりヘッドマウントディスプレイを頭に被り、自身が家に居ながらライブを楽しむことが出来るというもの。
輝夜月ちゃんや、二人組であるKMNZがVRライブを開催している。
私もClusterにて開催された朝ノ瑠璃ちゃんのVRライブには行ったことがある。独特の雰囲気を楽しむことが出来、家に居ながらもサイリウムを振るというのは中々にエモーショナルなものだった。

「VtuberさんのVRライブは、普通のアーティストさんの体験感とほぼ変わらない」
体験感については、ほぼ変わらず。思い出に残るのは間違いないだろう。ただ、だからと言ってVRライブはリアルライブの代替ではない。
VRライブが流行るからと言ってリアルライブが廃れるわけではない、VRライブは新しいコンテンツなのだ。違う魅力を持つ、違う選択肢として活用が出来る。
音楽というのは、音楽だけでは売上にはならない。基本的に、ライブとそれに伴う物販で売上を出すが、ライブに関しては相当大きな箱でやらないと黒字にはならない。
しかし、そういった大きな箱は人気なので、取ることが出来ないというジレンマがあるとのこと。
VRライブについては、いくらでも会場を用意することが出来る。
その起因はライブに対してリアルタイムで視聴者が関与出来る「投げ銭」が大きい。ライブに対して、ハートや星を投げたり、花火や、くす玉、花輪を置くことが出来る。
Clusterで言えば、花輪に至っては1万円もする。その花輪が花道のように置かれている状況が出来ている。それによって、通常のライブよりも「顧客単価」が高い。
箱の大きさの関係や投げ銭によって小規模なイベントでも黒字化が出来るというのが強みだ。

リアルライブとVRの組み合わせ

セミナーでは言われていなかったことだが、少しだけ考えて見る。リアルライブでもVRの組み合わせは実在している。Vtuberより以前の代表的なライブといえば、大先輩である初音ミクのライブだろう。
透過液晶パネルを使い、まるでそこに初音ミクちゃんが降臨したように見せる最高のパフォーマンス。ミクの歌声と共に、生の演奏で繰り広げる光景は、VRライブ以上にリアルライブと変わらない。
もちろん、初音ミクに中の人は存在しない。だが、協力者とファンによる思いで、初音ミクはステージ上で歌い、魅了を届けてきた。こうして、今も愛され続けているコンテンツになっている。

他にもリアルのVRライブといえば、任天堂が作ったスプラトゥーンのシオカラーズ&テンタクルズだ。こちらは思い出による補正も強くゲーム本編のストーリーモードを体験したユーザーならば熱いと思う演出をライブ上で展開をした。共にストーリーで戦ってきたからこそ、キャラクター達の魅力をユーザーの中に大前提として置くことが出来るのだろう。

最後に、Vtuberだろう。キズナアイちゃんの誕生日会を行ったときが一番印象深く残っている。
小林幸子さんとの共演も、同技術で実現を果たした。このやり方は、少しだけ今までとは違う見方をしており、まさにリアルならではのことだった。

日本人は特にだが、キャラクターを、実在しているものと同等なくらいに扱うことに長けている。従来、我々のご先祖様は八百万の神を信仰してきたというのもあり日本人独特のものだろう。
だからこそ、こういったコンテンツ文化が成り立つのだと思う。

こうしたリアルライブは今後VR/AR技術でさらなる表現力を手に入れ、コンテンツとしては質量がどんどん高くなっていくだろう。
今後の展開に期待である。

出展ブースの話

出展ブースについては、殆どのブースを回ったと思う。
特に注目したブースをピックアップしていく。

バーチャルメイドアイドル羽原ゆとりちゃん

かなり印象深いブースだった。何故なら、ゆとりちゃんというVtuberがブースに居たからである。大きな画面に映る美少女、ゆとりちゃん。そしてなんと……会話が出来たのだ!そう、Vtuberがブース内でブースに来たお客さんに対して接客をしていたのである。衝撃的だった。
ただ、これが一番分かりやすい方法でもあると思った。ゆとりちゃんを運営する会社、株式会社クリープでは、ゆとりちゃんを通してタイアップや、企画、ライブ配信などを運用している。これだけだと、まだまだリターンが少なく思えるが、このやり方を採用したからには、今後伸びていくのかなと私は思った。
私自身もVtuberなので、Vtuberをやっている旨を説明すると、Twitterフォローしてねと言われたので、その場でフォロー。後からリプライで「さっきはちょっと目が霞んでて見えなかったんですけど、キュートなケモミミですね」と言われて、出来る……と思った。

当日のユーザー体験を上げつつ、Vへのリスペクトを忘れない。羽原ゆとりちゃん、今後伸びて欲しいVtuberの一人になった瞬間であった。

OptiTrack

少しだけ技術めいた話になるが、モーショントラッキング技術を扱い販売する株式会社スパイスさんの所。
ゆとりちゃんとは違ったアプローチの仕方で説明していた、なんとその場にOptiTrackを設置し、顔には画面キャプチャ用のカメラ、そして専用のスーツを着た人が居たのだ。その一歩手前には、モーショントラッキングを反映させた可愛らしい3Dモデルが2人。名前はナツとメグ。
これまた、一番分かりやすい方法の1つだろう。直感的に見て、こうして動くから、3Dモデルもこうして動くんだということが一目瞭然だ。

……ただ、営業さんの話を聞く限り、やはりセットアップにはかなりの金額が必要だとのこと。セットアップするだけでも……安くて100万円超えだった。高いと1000万円を超えるものも。
値段には合うトラッキングの綺麗さには、圧倒された。外れることはないし、動きも自然に見える。人間そのものだった。この技術を使ったVtuberさんの紹介もされており、前編で紹介した燦鳥ノムちゃんや、アメノセイさん、富士葵ちゃん等など、聞いたことあるVtuberさんだらけだった。

いつか、スタジオを借りて私もやってみたいなと思った。飛び跳ねてみたいな、と。

IMAGEMAGIC

技術とかそういう話ではなく、単純に私が「遭遇出来て嬉しかった話」なのだが、グッズ販売などを行う会社、株式会社イメージ・マジックさん。
こだわりのオリジナルグッズを販売出来る会社さんであり、ブースには沢山のグッズが置かれていた。私個人として、Vtuberをやっていく上でグッズ販売も視野に入れていたので立ち寄った。話を聞くと、PixivFactoryさんのように、受注して生産して……ということが出来る、つまり「在庫を抱えずに販売運用が出来る」ということだ。もちろん、それもあって手元に届くのには、相応の時間がかかる。
だが、魅力的だと思った点は1つ。原価から、利率を加えて、値段設定が出来る点である(後で見たらPixivFactoryにもある機能だったが)
更には、画像からグッズの作成までの手順が簡単であり、実際の画像を3D表示での確認が出来るので、安心して作成することが出来た。

まだ手元には着ていないが、届くのが今からでも待ち遠しい。ファンにはもう解放していて、喜んでくれたみたいで嬉しかった。

これは一部ピックアップであるが、魅力的なコンテンツの多いエキスポだったと私は思う。
来年もまた開催されたら行きたいと、強く思った。年の色合いが濃く出るのが魅力の1つであり、最先端に触れるには最適な場所だ。
……だが、いつかVRで開催されないかなとも思った。
国際展示場は遠い、引きこもりには辛い、特に帰りだ。自宅から国際展示場に行ければな……そう思い、未来に思いを馳せながら、帰宅をしたのである。

Toriyabe

WRITER: Toriyabe

広く程よく深くがモットーに生きてます。

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